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大統領令を支持する国民に迎合する政治を恐れる

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正規の方法で永住権を取得し、米国で働き米国に家を持ち米国の口座に貯金をしていたイラン人が、たまたま冠婚葬祭や旅行で国外にいただけで3ヶ月、場合によっては永久に自分の家に帰ることが出来なくなるという事態を想像すれば、まともな判断のできる人間ならひどい政策だと思うはずだ。
しかしこのようなまともな判断も、このような政策を支持する側からは、アメリカ風に言えば「リベラル」や「エスタブリッシュメント」の偽善ということになるのであろうし、日本のネットで使われている言葉を使えば「リベサヨ」の欺瞞的な「ポリコレ」談義ということになるのだろう。
エスタブリッシュメント」という表現が具体的に何を指すのかいまだによくわからないのだが、政党政治家、官僚、学者など、いままでの政治がそれなりにまともな判断に基づいて運営されるよう支えてきた層はことごとくトランプ支持者に嫌われているらしい。
アメリカ国民の過半数が「気味の悪い異教徒を国外に追い出せばアメリカは良くなる」という粗雑な考えの持ち主だというのはそれ自体おそろしい話ではあるのだが、もっとおそろしいのは「エスタブリッシュメント」を排除した権力の中枢が、この国民の最も野蛮な部分をなだめるのではなくむしろ煽るような姿勢を取り続けていることだ。